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| 1-B教室→廊下イチカ・ちとせ
| イチカ | 時間割を前に鼻息も荒いイチカ。「見てッ 次の授業は体育だよ」
| イチカ | 体育の授業なら、ロボットとしての自分の高性能っぷりを見せられると意気込む。
| ちとせ | しかし「まだ変なこと言ってる」とまるで取り合わないちとせ。
| イチカ | 呆れ気味にため息をつくちとせに、「そんなこと言ってられるのも今のうちだぜ…」と意気揚々のイチカだったが…。
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| 女子更衣室イチカ・ちとせ
| | 更衣室で水着に着替え中の女子たち。次の授業は水泳だったのだ。
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イチカ | さっそく防水水着を着用したイチカだったが…「なんかゴッツくなってんだけど!?」
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イチカ・ちとせ | 見た目が変だからと恥ずかしがるイチカだったが、ちとせは別に変じゃないと言う。
| イチカ | 「全部変だよ!!」 むしろ変だと言ってほしい。
| イチカ・ちとせ | 自分を「ロボさん」と呼んだちとせに、ようやく認めてくれたのかとちょっとはしゃぐイチカ。ぬか喜びだったけれども。
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イチカ | いざプールへ。ロボットパワーを見せようと張り切るイチカだったが…。
| イチカ | マスクがペロッと剥がれ落ちてしまう。着けようとしても上手く張り付かない。
| イチカ | そのマスクは一度きりしか着用出来ない使い捨て品だったのだ。怒ったイチカはマスクを放り捨てる。
| イチカ・ちとせ | 口や鼻に水が入ったら故障してしまうと嘆くイチカに、泳げない人なんだと納得するちとせ。
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うみこ | 爆速スイムを見せられないと落ち込むイチカの背後で、そろそろと水道の蛇口に近づくうみこ。
| うみこ・イチカ | うみこは蛇口をひねって、イチカに水流をぶつける。
| イチカ・ちとせ | 焦りまくるイチカを庇うちとせ。「泳げないんだって」
| うみこ | しかしうみこの言い分は「水に濡れて故障すればロボットだと証明できる」というものだった。イチカが人間であっては困るのだ。
| うみこ・イチカ | 「故障したフリをすればいい」とイチカを唆すうみこ。「信じてないなこいつも…」。
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うみこ | なんとしてもイチカを水で濡らして「故障」させたいうみこ。
| うみこ | プールからバシャバシャと水を掛けたり、溺れた演技をして水に誘導しようとする。
| イチカ・うみこ | しかし授業が終わり時間切れ。悔しがるうみこと、落ち込むイチカ。
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イチカ | 絶体絶命のイチカの脳裏に、走馬燈のように様々な思考がよぎる。
| | 「痛いのか?」「これまでの記憶は?」「ちゃんと治る?」「博士が学校に来ちゃう?」
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イチカ | 自分を助けた上に庇ってくれたちとせに、イチカの瞳がうるむ。
| イチカ・ちとせ | 感激したイチカは「命の恩人」だとお礼を言いながら、ちとせに抱きつく。ちとせはちょっと腰が引けていたけれど。
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ちとせ | こちらを覗く視線。窓の外からまじまじと裸のちとせを凝視していたのは、イチカ(のマスク)だった。
| | 女子更衣室イチカ・ちとせ・うみこ
| ちとせ | 青ざめながら更衣室に逃げ込んでくるちとせ。
| ちとせ | 話し掛けてきたイチカに、ちとせは怯えながら言い放った。「あたしのっ…体が目的だったわけだね…」
| ちとせ・イチカ | すっかりちとせの体目当てで近づいてきたのだと思い込まれてしまったイチカ。いっそのこと「故障した方が良かったんじゃ…」。
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