345卵性『君のナマ』
きみのなま

構成パパの…ナマコちゃんはどうだい…?

扉絵

    なし

柱紹介

    なし

登場場所

アオリ文

修学旅行中、吉岡家に何が……!?

あらすじ

修学旅行から帰宅した吉岡を迎えた純次パパはやたらと萎れていた。ナマコちゃんのご当地グッズを見た吉岡の反応に、ネガティブな光景を想像してその場を逃げ出す純次。その後公園で黄昏れていたところ、みつばふたばを相手にカミングアウトの練習をすることに。しかし次第に打ちひしがれていく純次…そこへ現れたのは本物の吉岡だった。

オクリ文

新才能開花!! 次号につづく!!

作者コメント

ようやく歯列矯正の装置が外れました。今はマウスピースをしているので突然殴られても安心です。

キャラクター

吉岡純次(ついに娘に自分がナマコちゃんの作者だとカミングアウトを果たすが…まさかのひわい作家に転身!?)
  • 「ちょっと…お散歩…」
  • 「……あの反応はきっと嫌われている…」
  • パパの…ナマコちゃんはどうだい…?
  • 「こちらから言う前に…純粋な読者としてのゆきの感想が知りたい…」
  • 「実はその…大人の女性も夢中なナマコちゃん…パパのナマコちゃんなんだ…」
  • 「うん…」
  • 実際ナマコちゃん…気持ち悪いしね…
  • 「確かに作られたブームだった気がする… あんなものよりひわい小説を書いて一発当てるぞ…」
  • 「もういいんだ ふたばちゃん」
  • 「ゆ…っ」
  • 「……し…知っていたのかい……?」
  • 「…さっきのは素直な感想……?」
  • 「よ…よ~し これからもナマコちゃんを描いて描いて描きまくるぞ…!!」
  • 「あぁ…ひわい小説を書いていたんだ」
吉岡ゆき(実は既に父親の真相を知っていた娘。ようやくここまでたどり着いたと思いきや…父を別の道に導いてしまう)
  • 「ただいまーっ 修学旅行中寂しかった?」
  • 「だ…大丈夫パパ…」
  • 「……うわー… これ…」
  • 「可愛くて…ほんのり泣けるし!!」
  • 「グッズだって……」
  • 私だよっ
  • 「これ… お土産で買ってきちゃったんだ… 家にあったんだね」
  • 「そりゃあ 家中がナマコちゃんだらけなら薄々気付くよっ」
  • 気なんて使うわけないでしょ?(もーっ)
  • 「…これは何?」
  • え 待って ナマコちゃんよりこれを書いた方がいいと思うな!!
吉岡紗江子(娘の留守中、夫婦水入らずの時間を過ごして夫を搾り尽くした妻。自分はお肌つやつや)
  • 「そうね でも久々に夫婦水入らずで過ごせたわ~」
  • 「ねっ」
  • まぁっ…ちょっと水入らず過ぎたわね~~….
  • 「あっ そうそう日光といえば…」
  • 「ご当地ナマコちゃん日光バージョンもあるのよね~(可愛い~)」
  • 「あなたっ」
  • 「私もそう思うわ!! 一度書いたものは最後まで書き上げて本にするのが作家の努めよ」
丸井ふたば(眉毛を描いて吉岡に扮し、告白の練習相手になる。純次にすり寄ったり、貶しつくして純次の心をえぐったり)
  • 「とりゃーっ おりゃーっ」
  • 「ゆきちゃんのパパーーッ」
  • 創作者ってもんは繊細でナイーブで清い心を持っているんス!! 小生もそうっ
  • 「パパーーッ」
  • 「私…ナマコちゃん だーい好きっ 可愛さと面白さの中に切なさもちょっぴり隠し味で 大人の女性にも大ブーム!!」
  • ナマコちゃん? ああ 気持ち悪いよね
  • 「陳腐で幼稚っていうか…」
  • 「デザインも適当だし 作られたブームって感じ」
  • 「グッズは常にワゴンセール 大人の女性ならやっぱりひわい小説だねっ」
  • 「子供だましにすらなれない」
  • 「色がキモい」
  • 「ステマ」
  • 「パパっ ナマコちゃん…面白いよ!!」
  • 「挿絵は小生が描くっス」
丸井みつば(ふたばを練習台にすることを提案。しかし純次の心を抉りすぎてしまう)
  • 「なんでそんなもん買うのかしら」
  • 「え!? まだ吉岡にナマコちゃんの作者であることカミングアウトしてない!?」
  • 「誰が嫌おうがどーでもよくない?」
  • 「!! そうだわ」
  • 「ふたばを吉岡に見立ててカミングアウトの練習をするのよ」
  • 「タンマタンマ」
  • 「面倒だわね」
  • 「ねぇ待って」
  • 「別のバージョンも練習しとこ?」
  • 「心を鍛えるのよ!!」
  • 「どう? だんだん平気になってきた?」
  • 純粋すぎて洗脳されちゃったじゃないの
ナレーション
  • 「数か月後 ひわい作家としてデビューする純次の姿があった」

ストーリーライン

1
吉岡家吉岡・紗江子・純次
吉岡修学旅行から帰宅した吉岡。
紗江子笑顔でそれを迎えた紗江子は、妙につやつやとしていた。夫婦水入らずの時間を過ごしていたらしい。
純次一方、隣に座る純次は精魂搾り尽くされたようにしおしおにやつれていた。
吉岡さんがお泊まり会などで外泊した日も、さぞかし熱い夜を過ごしているのでしょう。吉岡家が一人っ子なのが不思議なくらい。
吉岡あまりの様子の父親を心配する吉岡。
2
紗江子娘の前で何があったのか言えない(?)紗江子は、慌てて話題を変えようと日光バージョンのご当地ナマコちゃんグッズを見せる。
吉岡そのグッズを見た吉岡の反応は、どこか気まずそうなものだった。
純次吉岡が見せたこの態度は純次の心を折るのに充分なものだった。もし「気持ち悪い」と拒絶されたらもう立ち直れない。
純次散歩に行くと行って、その場から逃げ出す純次。
公園純次・みつば・ふたば
みつば・ふたば修学旅行からの帰り道、みつばとふたばは通りがかった公園で純次の姿を見掛ける。
3
純次遊具にまたがって黄昏れていた純次。まだ吉岡にナマコちゃんの作者であることをカミングアウトしていないと打ち明ける。
みつばきっとナマコちゃんは娘に嫌われているから言えないと語る純次に、みつばは誰に嫌われようがどうでもいいんじゃないかと言うが…。
ふたばふたばは同じ創作者としての立場から、創作者とはそういうものではないことを語る。
ふたばの場合は、おっぱいの創作者。ふたばにも「繊細でナイーブで清い心の持ち主」だという自覚があるのでしょうか。そして当然のりお先生も…?
4
佐藤砂で汚れたふたばの顔を見たみつばは、ふたばを吉岡に見立ててカミングアウトの練習をしようと提案する。
眉毛の有無でふたばと吉岡さんに互換性があることは、103卵性『小生になっちゃったら』などでも知られている通り。表情次第では確かにそっくり。
純次・ふたば早速ふたば相手に練習を始める純次。「パパのナマコちゃんはどうだい…?」
純次に抱き寄せられて、なぜか所在なさげなふたばが可愛い。
みつばしかしその光景&台詞は、ジゴロの中年が年頃の娘を口説いているようにしか見えない。「タンマタンマ」。
純次自分から打ち明ける前に、一読者としての娘の率直な感想が聞きたいという純次。
ふたばならばとふたばは吉岡になりきって、ナマコちゃんを褒め称えてみせる。
この時の仕草といい表情といい台詞といい、ふたばの吉岡さん再現度が凄すぎる。なりきりだけでは説明しきれない、ふたばのポテンシャルの高さを感じます。
純次(練習だが)誉められた純次はカミングアウトする。その大人の女性も夢中なナマコちゃんは、パパのナマコちゃんなんだと。
みつば「ねぇ待って」。
いちいち言うことがひわいに聞こえてしまう純次。比較的まともな彼もまた、やはりいんらん一家の一員なのだということが分かります。
5
みつば次にみつばは別のバージョンも練習しようと提案する。
ふたばみつばに何やら耳打ちされたふたばは、表情が一変。見下すような目線でナマコちゃんをこき下ろし始めた。
みつばこの練習の目的は、いざ吉岡に否定された時にも耐えられるように心を鍛えること。
ふたばなおもふたばはナマコちゃんを罵倒する。
ふたば「気持ち悪い」「陳腐」「幼稚」「デザイン適当」「作られたブーム」「ワゴンセール」「子供だまし」「色がキモい」「ステマ」…。
パパ違いですが、ふたばが罵倒で心をへし折るのは56卵性『ふたばさん チェンジ!』でも見られた光景。普段は天真爛漫なふたばだけに与える精神的ダメージも倍増です。
6
みつばこれだけ罵られれば、さすがに慣れて平気になっただろうとみつばが確認すると…。
純次純次は頷いたものの、完全にネガティブモードに入っていた。純粋すぎる彼は、洗脳よろしく言われた言葉をそのまま受け入れてしまったのだ。
純次そしてふたば(吉岡)に言われたように、ひわい小説で一発当てるぞなどと言い出す。
ふたば想定外の反応に、ふたば(吉岡)は慌ててフォローし直すが…。
純次ドン底まで落ちた純次はもはや聞く耳持たずという感じであった。しかし思い掛けない言葉がその心を溶かす。
7
吉岡「私だよっ」。
純次いつの間にか吉岡本人が話に加わっていた。予期せぬ娘の登場にビクッとする純次。
吉岡さっき見せた吉岡の気まずそうな態度。あれは吉岡もお土産でナマコちゃんグッズを買っており、ダブってしまったことに対してのものだったと語る。
純次ナマコちゃんの作者であることを知っていたのかとおずおずと尋ねる純次。
吉岡問われた吉岡は、家中ナマコちゃんだらけならさすがに気付くと言う。
紗江子ママのしつこい程のナマコちゃん推しが、ようやく実を結んだようです。絵本作家の件については166卵性『情愛小説家』で言及されて以来、ようやく果たされました。
8
吉岡そしてさっきの感想も気を遣ったものではない、素直な感想だという吉岡。
純次その言葉にすっかり立ち直った純次は、頑張ってナマコちゃんを描きまくるぞと意気込みを見せる。
これにて一件落着…かと思いきや、もう一波乱が待っていた。
吉岡吉岡は純次が棒で足元に書いていた文章に気が付く。それは転身に向けて純次が書いていたひわい小説の一節であった。
吉岡それを聞いた吉岡の目の色が変わる。「ナマコちゃんよりこれを書いた方がいいと思うな!!」。ふんす。
紗江子どこかで様子を窺っていたのか、いきなり紗江子も飛び出してきてそれに同調する。
かくして子供向けの絵本作家から、官能小説家を目指すことになった純次。嘘から出た真とはこのこと。そして数ヶ月後にはデビューを果たしたという…。
紗江子がひわい小説好きであることは166卵性『情愛小説家』で疑惑が浮上し、186卵性『暴れん坊絵本屋さん』で確定。それにしてもこのエロ母娘と来たら…。

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