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| 華厳の滝一同
| 一同 | 日光への修学旅行で華厳の滝を訪れたクラス一同。
| 千葉 | 写真を撮ると滝に霊の顔が写るという。
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ひとは | 早速スマホを滝に向けひとは。撮影した写真を見てみると、本当に顔のようなものが写っているではないか。
| ひとは | 写真を拡大して確認してみると、その顔はとてもよく見覚えがある人物であった。
| 吉岡 | 「さっちゃんだコレ!!」
| ひとは | そして撮られたのを見計らったかのように、突然ひとはの電話が鳴り始める。
| 松岡 | 「もしもしコチラ松岡特派員」。
| 松岡 | TV電話モードで画面に映る松岡の姿は、ぐっしょりと濡れた白装束。滝に打たれる修行をしていたようだ。
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ひとは | バスに戻る時間になり、ひとはは焦りながら松岡に戻るように言う。
| 松岡 | しかし松岡と来たらまるで聞く耳持たず。このあたりは霊場だからと言って、しばらく調査のために滞在するつもりだと話す。
| | バスひとは・杉崎・吉岡・宮下・みつば
| ひとは | バスの中に戻ると、松岡の席には身代わり…というには雑な出来の人形が置いてあった。
| ひとは | 先生たちに松岡の離脱がバレたら間違いなく面倒ごとになる。矢部に松岡の具合を聞かれて慌てて誤魔化すひとは。
| 杉崎 | しかしこの調子ではいずれバレてしまいそうである。杉崎は矢部に事実を伝えた方がいいのではと言う。
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矢部 | しかし「生徒を信用している」から問題なんて起こらないという矢部の言葉を聞いて、一同を重い空気が包む。
| 一同 | ここは「ホテルの場所は知ってる」という松岡の言葉を信じて、ひとまず隠蔽工作を続行することにする。
| | 日光東照宮ひとは・吉岡・杉崎・宮下
| 虻川たち | 次にやって来たのは日光東照宮。有名な観光スポットである「見ざる言わざる聞かざる」の前で虻川たちが記念写真を撮っていた。
| 松岡 | 「見ざる~」を見たいという松岡に、TV電話越しに映して見せるひとは。
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松岡 | 見せてもらったお礼に…と松岡が見せてくれたのは、木の枝にぶら下がった古い首つりロープであった。
| ひとは | 忌まわしすぎるそのオブジェを見せられ、思わず「ヒッ」と声を上げるひとは。
| 杉崎たち | 杉崎たちも青ざめた顔でその映像から目を背けていた。
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一同 | ホテルに部屋に入った一同。布団を敷いて松岡人形を寝かせ、とりあえずの体裁を整える。
| ひとは | まだ着かないのかと松岡に電話を掛けるひとは。しかしTV電話で彼女が見たのは、驚愕の光景であった。
| 松岡 | なんと松岡はホテルに向かうどころか、どこかの森の中でテントを張って絶賛キャンプ中ではないか。
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ひとは・栗山 | みつばに言われて思い出したように、ひとはは栗山の背後からスッと眼鏡を奪い取る。
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松岡 | その時であった。布団の方から突然甘い声で扇情的な台詞が聞こえてきた。
| 松岡 | 「早く来てェェ」「私をめちゃくちゃにしてぇぇ」「私のカラダとひとつになって~」。
| 松岡 | このひわいボイスは自身に霊を降ろそうと浮かれる松岡の声が電話から漏れてきたものだったのだが、いらぬ誤解を招くには十分なものだった。
| 矢部・栗山 | 背後に立つ栗山からの無言のプレッシャーを感じた矢部は、そそくさと布団から離れる。
| 一同 | どうにかこの場の窮地を凌ぐことが出来て、ホッとするひとはたち。
| ひとは | とはいえ、松岡の不在が発覚するのは時間の問題。ひとはは早く戻ってくるよう松岡を急かす。
| 松岡 | 不服そうな電話の向こうの松岡。しかし突然電波が乱れ、通話は途切れてしまった。
| | 「さっ…さっちゃーーん」。果たして松岡は無事ホテルへとたどり着けるのであろうか…?!
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