331卵性『賭博愛情録 買い時』
とばくあいじょうろく かいじ

構成私にはまだ仲間がいるッ………!!

扉絵カラー冬の朝の丸井家の光景。丸井家の面々は(ひとは以外)みんな眠そう。

柱紹介

    なし

登場場所

  • 広場
  • 道路

アオリ文カラー

コタツの季節に⏎なりましたが、⏎丸井家の朝は⏎相も変わらず⏎にぎやかで…。

アオリ文

秋の味覚、焼きいもだー!!

あらすじ

焼きイモ屋からの挑戦状を受け取ったひとはは、最後のギャンブル対決に臨むべく彼の元に向かう。狙いは焼きいものおまけでもらえるおもちゃ。もちろんパチモンに用はなく、ひとはの狙いはただひとつ、本物(ガチ)の高額フィギュアである。しかし焼きイモ屋の娘を巡って、物語は二人の対決を超えて思わぬ結末を迎えることに…。

オクリ文

娘愛はガチ!!

作者コメント

スーパーに行くたび白菜の購入にチャレンジするものの未だ高くて買えず。

キャラクター

丸井ひとは(焼きイモ屋の親父と最後の対決に向かう。結局おまけでもらえたのはパチモンだけで、今回も負け)
  • 「また……パチモン…」
  • 「どーせ輪なげ屋の時のガラクタだよ」
  • 「……? イモは?」
  • 「数量限定のレアもの……!!」
  • これは…挑戦状ッ……!!
  • あれれ~? 計算が合いませんね イモ3個におまけ1個つけるとイモが足りません
  • 「それが当然ですね(ウムッ…)」
  • 「助けはいらない」
  • 本物を手に入れる………!!(※本物に「ガチ」のルビ)
  • 「私…… 娘さんのこと… 知ってますよ………」
  • 「ガチレン好き仲間でねぇ……」
  • 「え いや あの え ちょく…直接渡してくださいッ」
  • 「おまけをッ 早くッッ」
  • 私にはまだ仲間がいるッ………!!
  • 「お金を(さあっ)」
  • 「えっ…いや…あの……ガチ…」
  • 「ガチは―――――!?」
焼きイモ屋(町を離れることにしたと言い、宿敵のひとはを呼び寄せる。その素性はまさかの…)
  • やはり… 来たか……
  • 「実は…この町を離れようと思ってな…」
  • 「この町には離れて暮らす娘がいてな… 近くから見守ってきたが もう俺も新たな生活を…」
  • 「おい ガキ コラ…」
  • 「ぐっ…イモ2個におまけ付けてやるよっ…」
  • フッ…どうやらギャンブルの魔力に………取り憑かれちまったみたいだな…!?
  • 「娘に手紙を………渡してくんねぇか………?」
  • 「やれやれ…」
  • 「おまけだ」
  • 愛梨… 大きくなったな…
  • 「レシートは拾いもんだ」
緒方愛梨(本筋ではほぼモブだが、サプライズの主人公。消息不明だった父親が、なんと焼きイモ屋のオヤジだったと判明)
  • 「わっ…私もちょうど食べたかったわ」
  • 「佐藤くんの!! 小銭ッ」
  • 「うっ…しょうがないわね…」
  • 「焼きいも2個くださいな」
  • おとっ…お父さん…なのっ…?
丸井みつば(結果的に焼きイモ屋からのメッセンジャーとなる。焼きいも2刀流)
  • 「見てみてー 焼きいも3個買ったら… おまけのおもちゃくれたわよ(ほれ)」
  • 「なんでも焼きいも屋のおじさん もうこの町を離れるらしいわ」
丸井ふたば(ひとはのサポート役)
  • 「3個買えばおまけくれるんだ」
  • 「不自然っス」
  • 「みんなでお金を出し合って買い占めよ!! おまけも手に入るっス」
  • 「おこづかい全部…」
  • 「おがちんっ 買ってあげて!!(泣いてるからッ)」
佐藤信也(ツッコミ役。ある意味彼の存在が、親子の再会に繋がった)
  • 「袋の中になんかのレシート入ってるぞ」
  • 「まぁ…焼きいも食えるしな」
  • 「………なんで?」
  • 娘を利用するとは…ゲスい…ゲスいぞ~~~!!(千葉と)」
  • 「こんなハッタリ 上手くいくわけない…」
  • 「負けたな」
千葉雄大
  • 「なぜイモの袋に……?」
伊藤詩織
  • 「私も」
加藤真由美
  • 「私も」

ストーリーライン

1
広場三つ子・佐藤・千葉・しょうがない隊
みつば焼きいもの袋を持ってやって来たみつば。
みつば焼きいもを3個買ったら、おまけのおもちゃをくれたという。その戦隊物のおもちゃをひとはに渡す。
ひとはしかし受け取ったひとはの表情が険しくなる。またしてもパチモンだったのだ。
ガチレンのパチモンとされる「木気戦隊カチコチレンジャー」。258卵性『賭博輪投録 買い時』でひとはを絶望の淵に陥れました。
みつばみつば情報によると、焼きイモ屋の親父はこの町を離れるのだという。
ひとはそれを聞いても興味なさそうなひとは。自分の分をと焼きいもの袋を開くが…。
2
ひとは袋は空っぽだった。3個買ったはずの焼きいも。三つ子で1本ずつなのかと思いきや、うち2本はみつばの手にあった。ごく当たり前のように。
佐藤焼きいもの代わりに、袋の中にレシートが残っていることに気が付く。
ひとはそれはおもちゃ屋でガチレンフィギュアを購入したレシートであった。しかも数量限定のレアもの。途端に目を輝かせるひとは。
ひとは一方でひとはは悟っていた。このレシートは焼きイモ屋からの挑戦状なのだと。
道路ひとは・焼きイモ屋・ほか
焼きイモ屋いつものように道端でたばこを吹かす焼きイモ屋。そこに近づいてきた人影。
3
焼きイモ屋・ひとはその人影を認めた焼きイモ屋は呟く。「やはり…来たか…」
焼きイモ屋ギャンブルを巡る宿敵・ひとはに彼は語った。
焼きイモ屋これまで離れて暮らす娘を見守るべくこの町に留まってきたが、新たな生活を始めるために町を離れるつもりだと。
ひとはしかしひとはが興味あるのはそんな身の上話ではなく、おまけのおもちゃの方だった。勝手におまけの袋をあさり始める。
さらにイモの周りにわらわらと集まってきた、ふたばやしょうがない隊。
この時点でみつばの姿はなく、ひとりだけ先に帰ったようです。さらに焼きいもをゲットするチャンスだったのに。
ひとは「あれれ~? 計算が合いませんね」と小憎たらしい調子で、おまけと焼きいもの残りの数が合わないことを指摘するひとは。
見た目は子供、頭脳は大人。その名は名探偵ひとは。
焼きイモ屋しぶしぶ焼きいも2個でおまけを付けることを認める。
ひとはまずは交渉の第一段階は成功。「それが当然ですね」
4
ふたばあとはみんなでお金を出し合って買い占めるだけ。佐藤やしょうがない隊もその話に乗る。
ひとはしかし無難とも思えるこの作戦をひとはは断る。「助けはいらない」。
ひとはひとはの手にあるのは500円だけ。それは焼きいもを2個…すなわちおまけがひとつだけもらえるギリギリの金額である。
ひとはそれを握りしめて、ひとはは吠えた。「本物を手に入れる!!」。その目は完全に「ガチ」だった。
ひとは・焼きイモ屋戸惑う周囲をよそに、ひとはは焼きイモ屋に臨む。ざわ…ざわ…。
ひとは・焼きイモ屋二度に渡る対決を経て、ひとはもまたギャンブルの魔力に取り憑かれていたのである。そんなひとはを見て不敵に笑う焼きイモ屋。
5
ひとはまずは先手必勝。駆け引きは既に始まっているのだ。ひとはは焼きイモ屋の方に歩み寄りながら語った。私は娘さんのことを知っていると。
佐藤・千葉娘もガチレンファンであることを匂わせ、ガチレンフィギュアをゲットしようとするひとはに、「ゲスい…ゲスいぞ~~~」。
焼きイモ屋その言葉がどれほどの揺さぶりになったのかは分からない。しかし口を閉ざした焼きイモ屋の横顔は動揺しているようにも見えた。
ひとは先手は打った。いざ勝負とばかり、焼きイモ屋の手に500円を落とすひとは。
焼きイモ屋それを受けての焼きイモ屋。フッと笑って表情を崩すと…。
6
焼きイモ屋おまけだと言って、ひとはに何かを手渡した。それは娘に宛てた手紙だった。
ひとは娘に手紙を渡してくれと頼まれたひとはは、こんな重過ぎるもの託されても困るとばかり、直接渡せと手紙を突っ返す。
ひとは息を荒げながら、早くおまけのおもちゃを寄こせと迫るひとは。
ひとはところが渡されたのは、またしてもパチモンのカチコチレンジャー…。
かるたの一例が「カチコチに決めるぜ」「自然のちからを思いしれ」。一介のパチモンとは思えないセンスを感じる。
7
佐藤無惨なる敗北。無言で震えるひとはに、佐藤「負けたな」と声を掛ける。
ひとはだがひとははまだ諦めてはいなかったのだ。
ひとはなぜなら…「私にはまだ仲間がいるッ……!!」。
自分に都合のいいときだけ人を利用するのは仲間ではないッ…!! ひとははガチレンから正義の魂を学んだ方がいいと思います。
ひとは佐藤たちからお金を巻き上げるひとは。「さあっ」。
ひとは仲間達の力を結集して、再びひとはの手元には500円が集まった。ギリギリあと勝負1回分の弾である。
緒方ところがそのお金は佐藤成分を含有していたため、緒方にひったくられてしまう。
ふたばひとはが泣いてるからと、焼きいもを買うように緒方に頼むふたば。
緒方泣かれては仕方ない。「焼きいも2個くださいな」、そう言って緒方は焼きイモ屋にお金を差し出すが…。
8
緒方「おまけだ」。緒方が焼きイモ屋に渡されたのはおもちゃではなく、先の娘に宛てた手紙だった。
焼きイモ屋そして緒方の頭に優しく手を置いて、焼きイモ屋は言った。
「愛梨… 大きくなったな…」
緒方思いも寄らぬ言葉に、緒方の顔は涙で崩れた。「お父さん…なのっ…?」
オチへのフリにしてはあまりに衝撃的すぎるサプライズでした。良かった…死んだお父さんなんていなかったんだ。
こうして設定こそ明らかになりましたが、緒方家が現在の状況に至る経緯などまだまだ謎は残ります。今後の展開への影響も気になるところ…。
一同ドラマチックな親子再会の場面を目の当たりにして、驚く一同。そして自然と歓声と拍手が上がっていた。
ひとはその空気からひとり取り残されてしまったひとは。ガチの勝負は…そしてガチのおもちゃは…?

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