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| 佐藤家みつば・イブ・しょうがない隊
| しょうがない隊 | 塀に雁首を並べながら、じーっと中を覗き込むしょうがない隊。その視線の先にあるのは、佐藤家の庭で飼われている金魚のイブであった。
| 緒方 | 大きく育ったイブを見ながら「母である私に似てきた」と話す。
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緒方 | 突如魚顔になって、ぱくぱくしはじめる緒方。
| 伊藤 | 「違う おがちんが金魚に似てきてるんだよ」のツッコミ。
| 緒方 | 伊藤の声に我に返る緒方。毎年見てるから魂が一体化したのだと話す。
| 伊藤・加藤 | 「どういう理屈?」と呆れ顔の加藤と伊藤。まあいつものことではある。
| みつば | そこへ「ザバァ」と大きな音。
| 佐藤・あかり | 音を聞きつけて飛び出してきた佐藤母子が見たのは、すっかり水のなくなった池でピチピチと跳ねるイブの姿であった。
| みつば | 顔を赤らめながら「一緒に泳ごうかなって…」と打ち明けるみつば。みつばの質量分、水が溢れ出してしまったのだ。
| あかり | 慌ててホースで水を補給。
| みつば・佐藤 | 水の戻った池を見つめながら、プールで一緒に泳げないかと話すみつばに、佐藤はムリじゃないかと言う。
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3 |
みつば | みつばは、猫と遊ぶようにイブと一緒に泳ぐのが夢だという。
| みつば | そこで何かを思いついたように、緒方に声を掛けるみつば。
| みつば | 緒方が「イブと魂を一体化する」というのを聞いていて、緒方にイブの代わりをさせようというのだ。
| 加藤・伊藤 | 一方、存在に気付かれていたことに慌てるふたり。みつばは敢えて無視していただけなのであった。(というかバレバレだと思うが)
| みつば | 明日のプール開放日に一緒に泳がないかと緒方を誘う。
| 緒方 | 当然、気乗りはしない緒方。しかし佐藤も行くという話を聞くや否や「今から待機する」と即答する現金さであった。
| | 翌日・鴨橋小学校プールみつば・しょうがない隊ほか
| みつば・緒方 | 学校のプールにやって来た一同。みつばは「イブと魂を一体化」するよう緒方を促す。
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4 |
緒方 | プールにスイーと潜行した緒方は、すぐに金魚に成りきってみせた。
| みつば | その本物っぽさにみつばは喜び、さっそく一緒に泳ごうとする。
| 緒方 | しかし緒方は佐藤の近くに引き寄せられていったかと思うと、その周囲をグルグルと徘徊しはじめる。
| みつば | 「はーいストップ!! 一旦止め!」(パンパン)
| みつば | 「ちょっと変態を捨て切れてない」とダメ出し。イブと一体化しているはずが、佐藤に惹かれる地の習性が消えていなかったのだ。
| 緒方 | ダメ出しされてちょっと憮然とした表情の緒方。イブの父親=佐藤なのだから、懐くのは当然だと反論する。
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5 |
みつば・緒方 | 口論するふたり。父親なんかいないと言うみつばに対し、緒方は産みの母としての立場から佐藤父親説を譲らない。
| みつば | ラチがあかないので、佐藤を追い払うみつば。緒方さえ連れてくればもうお役ご免である。
| みつば・緒方 | 佐藤が居なくなって、再び金魚モードに移行した緒方。しかし周りで泳ぐみつばには目もくれない。佐藤いわく「魚なんてそんなものだろ…」
| ふたば | そこへやって来たふたば。「何やてんの?」
| ふたば | ひとはからお魚ゴッコと聞いたふたば。なりきりの血が騒いだのか、なぜか持参していたサメのヒレを装着する。
| みつば・緒方 | なんだかんだで緒方がイブに見えてきたのか、楽しげに並んで泳いでいるみつば。
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6 |
ふたば | その前にどこか無機質な表情をしたふたばが現れる。
| ふたば | 開いた口からは鋭い牙が覗いていた。サメになりきっていたのだ。そのまま緒方に噛みついてくる。
| 緒方・ふたば | すんでのところで回避した緒方。緒方は逃げ出すが、そのあとをサメふたばが追いかける。
| 緒方 | プールの端まで追い詰められる。
| ふたば | グワッと牙を剥くふたば。
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7 |
みつば | 噛みつかれる寸前でビート板を突っ込み、緒方を守ったみつば。そのまま緒方をプールサイドに逃がす。
| みつば | 暴れるふたばを押さえ込み、そのまま鎮圧する。
| 緒方 | しかし不測の事態が。陸に打ち上げられた緒方は呼吸が出来ず、ピチピチと苦しげに暴れていたのだ。
| みつば | 慌てて駆け寄ったみつばだったが…。
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みつば・緒方 | 敢えなく緒方はそのまま息絶えてしまった。「イブがーーーー」
| 矢部 | 騒ぎを聞きつけてやってきた矢部。伊藤に「死んじゃったの」と告げられる。
| 矢部 | ガチの緊急事態だと誤解した矢部は、緒方にガバッと覆い被さり、「人工呼吸を…」
| 緒方 | その瞬間、我に返った緒方。目の前にある矢部の顔を見て…。
| ナレーション | プールサイドに響き渡る絶叫。ナレによれば「様々な死は避けられた」らしい。
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