吉岡紗江子(夫に代わって、娘のゆきに事実を伝えようとする妻。ナマコちゃんの着ぐるみを使って絵本の内容を実演してみせる)
- 「おかえり あら いらっしゃい」
- 「あなたは出禁よ 破廉恥な!!」
- 「ダメよ パパが誘惑されたらどーするの!?」
- 「あ…あ~~コレね~~」
- 「コレは ほらっ」
- 「音に反応して動くオブジェなのよ~~懐かしいでしょ~~(昔 流行ったのよ~)」
- 「困ります!!」
- 「娘には主人がナマコちゃんの作者であることは秘密にしてるんです!!」
- 「娘には一読者として「面白い」と言ってもらえるまでカミングアウトしないことにしてるんですよ!! こんな大きいもの置いてたらバレてしまうわ」
- 「はい 黒ゴマ豆乳オレ」
- 「それと…じゃ~~ん 絵本!!」
- 「流行ってるのよコレ!! ほらっ読んで読んで」
- 「ウフフ…感動のカミングアウト…… 歴史的親子和解よ…!!」
- 「さあどう!? どうなの!?」
- 「ほらっあなた… あらっ!?」
- 「あっあなた!! 何してるの ゆきがナマコちゃん読んでるわよ」
- 「どうなのゆき!?」
- 「最後の数ページが真っ黒!!」
- 「内容は頭に入っているわ…こうなったら…」
- 「私たちが続きを実演しまーす!!」
- 「『ついにナマコちゃんとのお別れの時間です―――』」
- 「『夕焼けに染まる海辺でアツシくんとユイちゃんはナマコちゃんにさよならを告げました』」
- 「『そして2人はナマコちゃんを手の平に乗せ…』」
- 「『そっと波のはざまに…』」
- 「待ってゆき!!」
- 「『こうして…3人の大冒険は幕を下ろしたのです おしまい』」
- 「り…離婚よーーー!!」
吉岡純次(相変わらず娘に事実を明かせないチキンなパパ。自らナマコちゃんの着ぐるみに入って演じてみせたが…渋い声)
- 「ここから入るんだ――」
- 「実はそのナマコちゃん パパが作者なのさ」(紗江子のイメージ)
- 「怖い!! ゆきに感想を聞くのが…!! いくら世間でもてはやされても娘に否定されたら立ち直れない…!!」
- 「『これは…涙なんかじゃないよ…』」
- 「『また会える日まで涙はおあずけ!! じゃあねっ』」
- 「実は…」
- 「ナマコちゃんはパパが描い………」
- 「え…あ この子は」
吉岡ゆき(紗江子にしつこく勧められて、しぶしぶナマコちゃんを読み始める。結構面白かったと評価したが…カミングアウトには至らず)
- 「ただいまーーっ」
- 「もーーっ ママったら みっちゃんは暑がりなだけだよ~~」
- 「ん? みんなどーしたの?」
- 「何コレ!?」
- 「ひっ」
- 「大き過ぎるよ!!」
- 「もーまたー?」
- 「まだ途中」
- 「絵本がーー」
- 「もーーいいトコだったのに~~」
- 「そこまでしなくても………」
- 「え~~2人とも…何で~~?」
- 「何か出てる!!」
- 「もーいーよ!!」
- 「ウフフッ 結構面白かったね」
- 「みっちゃ…何してんの!?」
丸井みつば(吉岡家出禁の女。着ぐるみから純次を追い出して家の中に侵入を図るが、熱さが誤算だった)
- 「は~~~暑い暑い」
- 「ちっ」
- 「あ 足!! 着ぐるみねコレ」
- 「はっ!! そうよコレを着れば肌の露出度0になって… 涼しい室内に入れるじゃないの…!!」
- 「ラッキー♡ ちょっと借りるわよ」
- 「ぜ…全然涼しくない………!! この着ぐるみ中がサウナみたいになってるじゃないの…!!」
- 「そ…外に出なきゃ…」
- 「だっ」
杉崎みく(宮下と共に、紗江子の実演に協力)
- 「おじゃましまーす」
- 「うん………」
- 「わ…私も!!」
- 「えっ…」(宮下と)
- 「渋い声……」
宮下(杉崎と共に、紗江子の実演に協力)
- 「おじゃましまーす」
- 「これってさあ……」
- 「みつばは本当に入れてやらないんだ………」
- 「あたしも手伝う!!」
- 「えっ…」(杉崎と)
- 「だったな………」
出版社の人
- 「キャンペーンで使用したナマコちゃん着ぐるみ やはりじゅんじぃ先生のお宅に置いておくのが一番良いかと…」
- 「そう言われましても…」
- 「実は改良版の着ぐるみを現在制作中でして… そちらはもう廃棄していただいて構いません」