緒方愛梨
おがた あいり

パーソナリティ恋する妄想機関車

6年3組の女子で、佐藤の追っかけグループ「佐藤が好きでしょうがない隊」を率いる隊長。愛称はおがちん。日々ノーパンで過ごす、真性のド変態。

ルックス

背丈や体つき、顔立ちと全体的に幼さが目立つ。素朴な田舎の少女のようなどこか垢抜けない印象も。
髪の色は黒。モノクロではキューティクル入りのベタ塗り。解くと背中まで届く長い後ろ髪を、お下げの三つ編みにしている。ナチュラルに垂らした前髪は、中央の部分が少し長め。サイドの揉み上げは肩にかかるくらいの長さ。太く硬めの髪質らしく、人形を縫い合わせる糸の代わりに出来るほどである(※1)。目はやや釣り目で、左目の下にある泣きボクロがチャームポイント。
(※1) コミックス14巻の店舗特典に掲載された4コマ漫画より。

体格

発育は総じて遅れ気味で、6年3組の中で最も小柄な部類(※1)。バストの成長も全くと言っていいほど見られず、ほぼフラットな状態のまま。ただ同類のひとは杉崎とは違い、緒方本人はそのことをコンプレックスに感じていないようだ。少なくとも4年生の頃からほとんど体格・体型が変わっていないらしく、体操着や水着は3年間同じものを使い回している(※2)。兄の一郎太も男性の中では小柄な方なので、彼女の体格の小ささも緒方家の血筋によるものなのかもしれない。
(※1) 164卵性で整列している時の並びが身長順だとすれば、小さい方から緒方・ひとは・杉崎の順である。
(※2) 体操着・水着のゼッケンより。4と5を打ち消して6を書き足していることから。彼女にとって幸運だったのは、3年間ずっと3組だったことであろう。

ファッション

はいてない。パンツを恋敵と認め決別して以来(*53)、一貫してノーパンスタイルを貫いている。緒方本人は恥ずかしがることもなく堂々としているが、友人の加藤はスカートの中を周囲に見られてしまうのではと気が気でない。しかし加藤の奮闘も虚しく緒方がノーパンであることは、既にクラスメイトたちにも知れ渡っている(*147)
ファッションはボーダーの長袖シャツにデニム生地のジャンパースカートというのが基本スタイル。夏は半袖シャツ、冬は上にセーターを羽織ることが多い。いつも同じジャンスカを着用しているが(※1)、これは単に(経済的な理由から)他に服を所持していないためだと思われる。なお初期はジャンスカ以外の服も着ていた。
ブラジャーは当然未使用。パンツも未使用。途中で一度だけ購入したパンツは、キャラクターがプリントされた低年齢女児向けのものだった(*147)。靴下はごくシンプルな黒のハイソックス。靴はスニーカー。学校の上靴はちょっとボロッとなっている。
(※1) 佐藤の父・まさのぶに書いてもらったサインがずっと記されたままであることから、同一のものだと分かる。

性格

彼女を突き動かす行動原理はひとえに佐藤への愛である。それにかけては常に全力、真剣、一途。恋によって自分も磨かれると考えている節があり(*121)、ライバルに対してもスポーツマン精神よろしく正々堂々と競い合うことを是とする。佐藤にどれだけ疎まれても愚直なまでにアタックし続けるその様子は、「猪突猛進」という言葉がよく似合う。
しかしそうしたひたむきさも、傍から見れば単なる奇行にしか見えない。それは愛を免罪符にあまりにも簡単に常識を逸脱してしまうためである。その無軌道ぶりから生み出される変態的行動の数々は枚挙に暇がない。また蹴られたり(*121)ボールをぶつけられる(*47)ことも厭わないなど、ややマゾっ気も有り。
一方でしょうがない隊という枠を外れたところでは、サンタの存在を信じているように、まだすれていない純真な少女という一面が顔を覗かせる。ほとんど接点のなかった吉岡に好きな人を尋ねられた際には、普通に照れて「いないよ~」と答えていた(*156)ように、対外的にはウブな女の子というスタンスのようである。
口調は語尾が「~だわ」「~かしら」のような女言葉。人に対しては「あなた」と呼ぶことが多い。

成績

現時点では学力は不明(※1)。家庭の経済事情や彼女自身の精神面な幼さから、やや世間の一般常識・流行などに疎いところがある。小柄ながら身体能力はかなり高く、超人的なふたばには及ばないもののそれに次ぐレベル。サッカーで見せたスライディングの切れ味には佐藤も感心していた(*53)。バイタリティは過剰なほど溢れており、日々のストーキング活動を支える原動力となっている。
家では家事を担っており、料理や裁縫は得意。器用に人形を作ったり(*164)、お菓子作り(*212)もこなす模様。このあたりは外見も似ているひとはに通じるものがある。
(※1) 288卵性で彼女が書いた手紙の文面を見る限り、特に問題は見当たらず、一定レベルの学力はあるのではと推測される。

人間関係

家族構成は兄の一郎太との二人暮らし。両親については長らく言及されていなかったが、焼きイモ屋の親父が離れて暮らす父親であることが明かされた(*331)
佐藤信也変態軍団佐藤くん
想い人。その過剰すぎる想いは過激すぎる行動ゆえにいまだ届くことなく、むしろ当の佐藤には変態やらストーカーやら忌み嫌われ、触るのも無理と言われてしまう(*205)ほど避けられている。しかし緒方本人は自分がストーカーだとは思っていない。緒方が佐藤に想いを寄せるようになったきっかけは『SSS隊今昔物語』で描かれている。
また佐藤の家族ともそれぞれ関係があり、母・あかりとは警官の妹として顔見知り。父・まさのぶのことは一時期サンタだと思い込んでいた。姉・絵理のことは当初佐藤のストーカーだと見なしていたが、今はしょうがない隊の一員として受け入れている。
加藤真由美おがちん真由美
しょうがない隊で活動を共にする同志であり、2年生以来の親友。あまりに無防備な緒方の下半身を守り抜くのが、加藤の主たる任務である。あまりにしきりに加藤が心配するので「おがちんの下半身が気になってしょうがない隊」だとからかわれたりもしたが、加藤の「おがちん第一主義」とも言える献身ぶりを見ると、あながち間違いとも言えない。二人の付き合いのきっかけは、佐藤を見つめている加藤に気付いて緒方がスカウトしたことから。
伊藤詩織おがちん詩織
しょうがない隊の同志だが、恋愛に対するポリシーにはだいぶ開きがある模様。佐藤の愛という果実を得るために搦め手も用いる伊藤に対し、緒方は基本的に正面突破を良しとする。ただ緒方の寛容さと鈍感さゆえに、二人で競い合うことはあっても、対立するような事態にはまだなっていない。
緒方一郎太愛梨お兄ちゃん
一軒家で同居する唯一の家族(*288)にして、事実上の保護者。一郎太の妹・愛梨への溺愛ぶりはおおよそ常軌を逸しており、「学校中のアイドル」「可愛さが事件」等と言ってはばからず、愛梨のことばかり考えるあまり仕事にも支障をきたすほどである。このあたりは似た者兄妹と言えよう。緒方の方はと言うと、表向きはベタベタしてくる兄を嫌がってつれない態度を取ることが多いが、ふたりきりの時は意外なほどのお兄ちゃん子ぶりを見せることもある(*260)
丸井ふたばおがちんふたば
佐藤を巡る最大のライバル。幼馴染という立場をいいことに、平気で佐藤とイチャつくふたばのことを腹立たしく思っている。しかし危害を加えるようなことはせず、あくまで恋のライバルとして正々堂々と挑むつもりのようだ。また共にサンタを信じる仲間でもある。
その他の呼称
変態ストーカー・ノーパン女・変スト女など(丸井みつば

台詞・擬音

アラカルト

特殊な体質

しょうがない隊のメンバーは、佐藤以外の男性に触れると「体が腐る」という特殊な体質を持つ。特に緒方は感度が高い(※1)。体が腐ると悶え苦しんだり、意識を失い燃え尽きた灰のようになるのが主な症状。なお緒方の場合、佐藤のほか肉親である一郎太と、佐藤の父・まさのぶ(=サンタ)は体が腐る例外である。
そしてこれと対極にあるのが、佐藤の成分。しょうがない隊は日々グッズや空気などから間接的に佐藤成分を補充しており、体が腐った際にも佐藤成分を与えられることで回復する(*88)。また佐藤に関する妄想で著しく興奮したり、佐藤成分を過剰摂取した際に大量の鼻血を噴き出すという特徴も持つ。これも緒方に顕著に見られる症状である。
(※1) 79卵性『ゆきゆきて連合軍』において、千葉の尿で汚染された雪玉を「ブローック」した際、他の二人に先んじて腐っていた。

緒方家の事情

緒方家が経済的に困窮していることは、数々の描写(※1)から見てまず間違いないだろう。家に両親がいる様子がないので、稼ぎ手がまだ若い兄・一郎太ひとりだけであることもその一因と思われる。そうした状況にも緒方は何ひとつ嘆いたり恥じたりすることなく、たくましく生きている。
(※1) 衣服の少なさ、使い回しの体操着と水着、痛んだ上履き、お下がりの寝巻き、パンツ1枚しか買えないおこづかい、ケンタの骨で出汁を取る生活の知恵など。

緒方とサンタ

緒方はいまだにサンタを信じており、周囲も気を遣っている(*287)。クリスマスの日に出会い、触れられても体が腐らなかったことから当初は佐藤まさのぶのことをサンタだと誤解していた(*215)。まさのぶがジャンパースカートに書いたサインも、サンタからもらったものだと信じて疑わなかった。この思い込みはサンタ=妖精=触れられてもノーカンという事実が根拠となっていたが、まさのぶが実は女性だと判明して(伊藤の機転による)ついに崩れ去ってしまった(*288)。またサンタを信じている割に、霊はまったく信じていない(*321)松岡にも「霊なんているわけない」と言い放っていた(*96)

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