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| 5年1組の教室ちひろ・半沢さん
| ちひろ | 席替え。初めて隣の席になった半沢さんに声を掛けるちひろ。しかし半沢さんはまるで相手にしてくれない。「おっ 無視?」
| 半沢さん | めげずになおも話し掛け続けるちひろ。一方半沢さんは手にした本は半開き、目もトロンと半開きで今にも眠ってしまいそう。
| 半沢さん | …なのかと思いきや、突如ブツブツと独り言のように話し始める半沢さん。眠そうに見えてしっかり本を読んでいたのだ。
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ちひろ | 半沢さんが反応してくれた途端、ペラペラと話し始めるちひろ。半沢さんの深海魚好きから自分の飼っている金魚の話題へ。
| 半沢さん | ちひろの話は本当にどうでもいい身の上話だったが、半沢さんは今まで半開きだった目を見開いて反応する。
| ちひろ | 興味を持ってくれたと思って喜ぶちひろ。話を続けようとしたところで授業が始まる。
| ちひろ | 授業に身が入らないちひろ。「はー算数つまんねー」
| ちひろ | ふと隣の席を見ると、半沢さんは目をぱっちりと開いて黒板の方を見つめていた。「えっ 半沢さんガリ勉?」
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半沢さん | しかしその次の瞬間、目をガン開きしたまま机に頭をぶつける半沢さん。半沢さんは目を開けたまま寝ていたのだ。
| ちひろ | それを見たちひろは半沢さんの真実を理解する。すなわちボンヤリした顔=集中している、キリッとした顔=集中していない時なのだと。
| ちひろ | 「てゆーか ちーの話も授業と同じくつまんなかったってこと!?」
| | 休み時間ちひろ・半沢さん・クラスメイト
| ちひろ | 休み時間、クラスメイトの女の子たちと話すちひろ。
| 女子A | その中の子のひとりが、可愛い子にはサービスでお菓子をくれるという駄菓子屋の話をする。
| 女子B・C | 「その駄菓子屋ヤバそう」「闇を感じる」
| ちひろ・女子A | その話に興味津々のちひろ。「ちーも行こっかな」と言うが、「ばやしこにはムリよ」と鼻で笑われる。「ちーちゃんって呼んでよ」
| ちひろ | なら半沢さんならどうかと話を振る。相変わらずぼけーっとした表情で本を読んでいる半沢さん。
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女子A | 半沢さんの顔を見たクラスメイトは、難しいんじゃないと言う。「駄菓子屋さんは目が大きいコが好き」だかららしい。
| ちひろ | 半沢さんがキリッとしたときの表情を知っているちひろは反論する。
| ちひろ | 問題はどうやって半沢さんをキリッとさせるか。ちひろはつまらない話の続きをしようと考える。
| ちひろ | さっきの金魚の話の続きをするちひろ。グダグダと続く長話。
| 半沢さん | いかにも退屈な話に半沢さんもつまらなさそう…と思いきや、意外にも半沢さんの目は半開きのままだった。つまりちゃんと聞いているのだ。
| ちひろ | 半沢さんのじーっと見つめる視線が、自分の股間あたりに向いていることに気付く。
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ちひろ | 「ズボンのチャックが…!!」。半沢さんが注目していたのは、半開きになったちひろのズボンのチャックだったのだ。
| ちひろ | クラスメイトからのプレッシャーと半沢さんの視線。みんなが見ている前でチャックを上げるわけにもいかない。ピンチに陥ったちひろ。
| ちひろ | チャックを上げつつ、半沢さんの気を逸らすには…。そこでちひろの アイデアが浮かぶ。半沢さんの視点を分散させれば…!?
| 女子A | いい加減呆れて口を挟んでくるクラスメイト。そこで半沢さんの表情の変化に気が付く。
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半沢さん | ぱっちりと目を開いた半沢さん。それを見たクラスメイトたちも半沢さんの可愛さを認める。
| ちひろ | ようやく半沢さんの視点を分散させることに成功して、ふーっと満足げなちひろ。だがその姿は…。
| ちひろ | シャツの前をはだけて、ズボンもずり下ろした半脱衣状態だった。確かに視線は分散するだろうが体を張りすぎである。「うけるよねー」
| クラスメイト | ちひろの意味不明すぎる行動に、「闇を感じる」
| ちひろ・半沢さん | 「半開きさん」「うるさいな」
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